今回は、資産運用の勉強についてくわしくまとめていきたいと思います。
最近では、ロボアドバイザーやソーシャルレンディングのように、投資の知識がほとんどない初心者でも、簡単に利益を上げられる投資サービスが増えてきました。
しかし、だからといって、資産運用の勉強に意味がなくなったわけではありません。
やはり、リスクを避けるためには最低限の知識があったほうがよいですし、何よりさらに上のレベルを目ざしてより高いリターンをもとめていくうえでは、投資のスキルやテクニックは欠かせないものとなるでしょう。
そこで、ここでは資産運用の勉強について、どのような方法で行えばよいのか、そして何を学ぶべきなのか、紹介していきます。
- 資産運用の基本は分散投資と長期投資
- リスクと心理バイアスについて知ることが大切
- レベルに合わせて本やセミナーを参考にしよう
- 少額の投資で実際の体験から学ぼう
- WealthNaviやクラウドバンクなら勉強しながら運用できる
この記事を参考にして、ぜひひとつ上の資産運用を目指してみてください。
目次
資産運用をする前に勉強すべきこと
資産運用をはじめる前に、まずかならずこれだけはおさえておきたいというポイントがあります。
これらは投資全般の基本でもあるので、しっかり頭に入れておきましょう。
分散投資
分散投資とは、投資先を複数に分けて行う運用のことです。
たとえば、すべての資金を同じ企業の株式を購入するのに用いてしまうと、その企業が倒産してしまったときに資産がゼロになってしまうというリスクをともないます。
また、国内株式ばかりに投資していると経済の悪化によりすべての持ち株が下落したり、さらに株式投資だけを行っていると、世界的な暴落が起きたときには対応することができません。
それを避けるために、国内外の株式、債券、石油や金などの商品、不動産というように値動きの異なる銘柄に資産を配分していくことを「ポートフォリオ」を組む、といいます。
適切なポートフォリオを作成するには、投資についての勉強が必須となりますが、あらかじめプロが組んだ銘柄を購入する投資信託やETF、AIが個人に合わせて自動的に組んでくれるWealthNaviのようなロボアドバイザーを利用すると、初心者でも簡単にリスクをおさえた資産運用を行うことができます。
ほかにも、ソーシャルレンディングやクラウドファンディング、仮想通貨など、さまざまな種類の投資を行っておくことも、分散投資の方法となります。
まとめると、分散投資には以下のような方法があります。
銘柄分散 | 複数の銘柄に投資する |
セクター分散 | 複数の分野の銘柄に投資する |
資産分散 | 複数の種類の投資を行う |
地域分散 | 複数の地域の通貨に投資する |
時間分散 | 投資のタイミングを分ける |
長期投資
投資というと、デイトレードなどで一気に大きな利益をねらうもの、というイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし、そのような短期投資はかなりのハイリスクとなり、投資の知識やテクニックをしっかり身につけておく必要があります。
もちろん、十分に勉強したところで、かならずうまくいくともかぎりません。
そこで、実際に資産運用を行ううえで大切になってくるのが、長期投資で小さな利益を安定的に積み重ねていく、という方法になります。
長期投資では一時的な振れ幅も大きな値動きのなかにおさまり、なおかつ「複利効果」と「ドルコスト平均法」を利用できるメリットも得られます。
複利効果というのは、資産運用によって得られた利益をそのまま元本に回すことで、より多くの利息が得られるようになる、というものです。
たとえば、100万円を5%の利回りで運用した場合、10年間で50%、つまり50万円の利息を生むことになります。
しかし、もし毎年5%分の利息をふたたび元本に回していれば、結果的に10年間で62万8,895円の利息がついていたことになります。
この単利と複利の利息の差は、以下のように年数が経てば経つほどさらに大きく広がっていくこととなります。
年数 | 単利 | 複利 |
15年 | 75万円 | 107万8,928円 |
20年 | 100万円 | 165万3,298円 |
25年 | 125万円 | 238万6,355円 |
30年 | 150万円 | 332万1,942円 |
一方、ドルコスト平均法というのは、定期的に同額を積立していくことで、価格変動のリスクをおさえるという投資方法です。
たとえば、毎月同じ金額で同じ商品を購入するとすると、その価格が高いときには数量が少なくなり、逆に安いときには数量が多くなります。
このように、特に値動きを考えることなく、投資の基本となる「安いときに多く買う」ことを実践できるので、初心者でも簡単にリスクをおさえた運用を行うことができるようになるわけです。
WealthNaviなどのロボアドバイザーでは、このような複利運用や積立投資も自動で行ってくれるので、さらに手軽に資産運用を行うことができておすすめです。
リスク
投資というものは、いつもかならず利益を出せるわけではありません。
資産運用でも元本割れを起こすリスクは十分にあるものだ、ということをよく頭に入れておきましょう。
たとえば、株式投資では企業の業績悪化や不祥事などによって大きくマイナスとなったり、場合によっては倒産して株価がゼロになってしまうような価格変動リスクがあります。
特にCFDや仮想通貨のように、レバレッジをかけて実際の資金の何倍もの運用を行える投資では、マイナスになったときに大きな負債をかかえるリスクもあるので気をつけましょう。
ほかにも、ソーシャルレンディングでは企業の業績不良や貸し倒れによる返済遅延のリスクがあり、不動産投資ではマンション経営などの空き室リスクや住民トラブル、さらにはローンの金利変動リスクや天災なども考慮しなければいけません。
ほかにも、資産運用には以下のようなリスクがともないます。
信用リスク | 有価証券の発行体が破綻して債務不履行となる |
カントリーリスク | 政治や経済の情勢によって金融商品や通貨の価格が下がる |
為替変動リスク | 為替相場の変動で通貨の価格が下がる |
インフレリスク | 物価の上昇で通貨の価格が下がる |
途中償還リスク | 債券が満期より前に償還され利回りが低下する |
流動性リスク | 取引が成立せず売買できなくなる |
基本的にリターンが大きい投資や銘柄ほどリスクも高くなるので、これらをふまえて、目的や利回りとの程よいバランスを取るようにしてください。
心理バイアス
投資を行うときには、人間はしばしば不合理な行動を取ってしまいがちです。
このことを説明するのに、プロスペクト理論というものがあります。
たとえば、以下のような2通りのクジがあったとします。
- 100万円がかならず当たるくじ
- 半分の確率で200万円が当たるくじ
この場合、どちらも期待値は100万円であることに変わりないにもかかわらず、ほとんどの人は1のほうを選んでしまいます。
これは、人間には「利益より損失のほうをより強く避けようとする」心理バイアスがあるからです。
同じように、投資で価格が少しでも上昇すると、さらなる上昇が期待できるにもかかわらず、すぐに利益を確定してしまうのはよくあるパターンです。
また、その逆に価格が下がってもなかなか損切りすることができず、ずるずるとマイナスを広げてしまうケースもあります。
このように、いざ実際にお金がかかっていると、人間というのはどうしても感情に左右されて冷静な判断が下せなくなってしまうものなのです。
こうなると、せっかく身につけた知識やテクニックも、まったく無意味なものとなってしまいます。
この心理バイアスをふせぐには、これだけプラスになったら利益を確定する、マイナスになったら損切りをする、といったようにあらかじめ自分でルールを決めておいて、それを機械のように守ることがもっとも効果的です。
その意味では、WealthNaviのようなロボアドバイザーに投資をすべてまかせてみるのも、初心者のうちはよい方法といえるでしょう。
おすすめの資産運用の勉強方法
それでは、具体的にどのような方法で資産運用について学べばよいのでしょうか。
おすすめの勉強方法について、紹介していきます。
本を読む
まず、資産運用をはじめるうえで基礎的な知識を身につけておくのに便利なのが本です。
インターネット上にも多くの情報はありますが、やはり本として出版されている以上、その内容には一定以上の信頼性が担保されているといえるでしょう。
資産運用について書かれた本は数多くあるので、まずは書店で、資産運用や投資に関するテーマの書棚をざっとながめて、初心者向けのものを選んでみてください。
どれを選べばよいか迷ったときは、通販サイトのレビューや口コミ、ブログの紹介などを参考にしてみるとよいでしょう。
活字が苦手という人には、マンガで分かりやすく説明したものもおすすめです。
ある程度の基礎が身についたら、より強く著者の考えが反映された実践的な本もあるので、ぜひそちらも自分の投資スタイルの参考にしてみてください。
セミナーに参加する
セミナーの最大のメリットは、プロから直接、生きた知識やテクニックを学ぶことができるという点です。
さらに、セミナー参加者とコミュニケーションを取ることで、資産運用について情報交換をしたり、より興味を深めてモチベーションを高めたりすることもできるでしょう。
セミナーは無料で開催されているものも数多いので、まずはそちらに参加してみてください。
開催地については、「資産運用 セミナー」というワードとともに、自分の住む地域名を検索にかければ、すぐに見つかると思います。
ただし、なかには主催者や参加者が詐欺まがいの投資を持ちかけてくるケースもあるので、うますぎる話には十分に警戒してください。
そのような勧誘を避けるためにも、できるだけ著名なプロや大手の金融機関が主催するセミナーを選ぶようにしましょう。
有料セミナーについてはより高度な知識を教えていることが多いので、ある程度の実践を経てから参加することをおすすめします。
少額で投資してみる
資産運用についてある程度の知識がついたら、あまり深く考えずに、まずは少額で投資をはじめてみてください。
というのも、資産運用では実際にお金を使って成功や失敗などを経験をしないと、なかなか身につかない感覚やテクニックなどが、数多くあるからです。
投資サービスによっては、ネオモバのようにポイントサービスを利用できたり、Funsのように1円からでも投資できたりするものもあるので、リスクをおそれずにどんどん実践してみましょう。
慣れてきたら、少しずつ資金を増やしていき、本格的な資産運用に移っていきます。
【勉強しよう】基本的な資産運用
ここからは、基本的な資産運用にはどのような種類があるか紹介していきます。
それぞれ、必要となる知識やテクニックも異なってくるので、それに合わせた勉強をするようにしましょう。
株式投資
株式投資は、企業が資金調達のために発行した株式を購入して行う投資です。
株式には株主総会に参加できる議決権があり、また保有しているだけで業績に応じた配当金が支払われたり、商品やサービスを有利に利用できる株主優待の特典もついてきます。
また、株式の価格が上がったところで売却すれば、その分の差益を得ることもできます。
ただし、株式は価格変動が大きくなりやすいので、差益をねらうには、企業の情報や相場の動向などをある程度勉強したうえで、しっかり分析などを行っておく必要があります。
また、株式は基本的に100株単位でしか購入することができないので、まとまった資金が必要となるのもデメリットといえるでしょう。
しかし、ネオモバなら1株単位の単元未満株で購入したり、Tポイントを使用してお金をかけずに運用することもできるので、ぜひ勉強もかねてためしてみることをおすすめします。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、あらかじめ組まれたアルゴリズムにもとづいて、AIが自動的に取引を行ってくれる投資サービスです。
投資家は、最初に年齢や資産額などの質問に回答するだけで、あとはポートフォリオの作成からその調整、さらには積立投資まで、すべてを自動的に行なってくれます。
まだほとんど知識がないという初心者にも、簡単にはじめられるおすすめの投資方法です。
一度運用をはじめれば、基本的に何もする必要はありませんが、資産状況などをチェックしているだけでも十分に勉強になるので、ぜひためしてみてください。
なかでも、WealthNaviは節税のための自動調節や運用手数料の長期割などサービスも充実していて、人気ナンバーワンのおすすめのロボアドバイザーです。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、投資家から資金をつのって、それをもとに事業や株式の運用を行う投資のことです。
その業績に応じて、配当金が利益として支払われます。
基本的に、投資家は運用が終わるまでは何もする必要がないので、それほど勉強しなくてもはじめやすい資産運用といえるでしょう。
ただし、業績が思わしくない場合には元本割れのリスクもあるので、事業者の信頼性などをしっかり見きわめるための知識は必要になります。
ソーシャルレンディング
事業者がファンドで融資をつのり、投資家がそれに融資を行う形で行われる投資です。
それをもとに事業が行われ、利息として配当金が支払われます。
運用中は投資家は何もする必要がなく、運用が終了すれば元本も返済されることになるので、特に知識などがなくても確実に目標利回りを得やすい投資といえます。
ただし、近年では複数のソーシャルレンディングのサービスで、融資先の事業者が貸し倒れとなり、返済遅延が起こるトラブルが続出しています。
このようなリスクを避けるためにも、これまで一度も貸し倒れを起こしておらず、100%の元本回収率をほこるクラウドバンクを利用するのがおすすめです。
ETF
上場された投資信託を、証券会社を通じて購入する資産運用です。
銘柄はプロによって組まれたものなので、素人でも簡単にリスクをおさえた投資を行うことができます。
最低投資額も1万円程度からと、とても手軽にはじめることができます。
また、投資信託の場合は運用もプロにまかせますが、ETFでは自分で行うため、コストも運用資産に対して年率0.1%程度と大幅に安くなっているのも魅力のひとつです。
ほかにも、株式と同じようにリアルタイムの価格で売買できるなど、より自由度が高い取引が特長といえるでしょう。
ただし、その分だけ売買手数料やリスクを自分でしっかりコントロールするための勉強も必要となります。
CFD
CFDは、実際に商品をやり取りすることなく、売買の差額だけを計算して金銭をやり取りする投資です。
そのため、投資対象もとても幅広く、株式から債券、金、石油、とうもろこしなどの商品、さらに実体のない株価指数などもあつかうことができます。
また、空売りやレバレッジなど、さまざまなテクニックが使えることで、より利益を得るチャンスが広がる投資でもあります。
もちろん、その分だけリスクも高くなるので、うまく利益を上げられるようになるには、かなりの勉強が必要になるでしょう。
仮想通貨
仮想通貨はインターネット上で流通する、実体を持たないお金のことです。
まだ発行量がそれほど多くなく、さらに新しい市場であまりプロの投資家も参入していないため、短期間で大きく値動きしやすいのが特徴です。
さらに、レバレッジをきかせて資金より多くの金額を運用できるので、現在ではもっともハイリターンをねらえる投資となっています。
もちろん、その分だけリスクもとても高くなるので、勉強なしでいきなりはじめることはおすすめできません。
ブロックチェーンやマイニングなど、その仕組みには独特のものが多いので、その点についてもよく調べておきましょう。
投資信託
投資信託では、投資家から資金をつのり、それをもとにプロが代わりに運用を行います。
運用する銘柄は、株式から債券、不動産、外貨まで幅広く組み合わせられ、素人にはなかなかできない国内外のさまざまな商品に分散投資を行うことになります。
その銘柄には大きく分けて、市場平均と同じ安定的な上昇を目ざすインデックス型と、それ以上の上昇を目ざすアクティブ型があり、リターンやリスクに合わせて選ぶことができます。
運用にしたがって分配金が支払われ、さらに売却して差益を得ることもできます。
基本的にすべてプロにまかせることができ、なおかつ最低投資額も1万円程度と少額なので、勉強をはじめたばかりの初心者にもははじめやすい資産運用といえるでしょう。
一方で、運用コストも資産額に対して年率1.0%程度と高くなるので、その分は差し引いて考える必要があります。
不動産
マンションや駐車場などの不動産を購入や賃貸して、それをもとに家賃収入や駐車料金などを得る資産運用です。
いずれも長期にわたって、安定した収入を得やすいのがメリットです。
一方で、頭金だけでも数十万円から数百万円と多額の資金が必要となるのがデメリットですが、ローンを利用すれば、ある程度出費をおさえられ、なおかつ生命保険もつくのでお得です。
ただし、空き室や家賃滞納などの経営リスクや、天災によるアクシデントなども起こりうるので、その点についてもよく勉強しておく必要があるでしょう。
なお、不動産投資にはプロに資金をあずけて運用をまかせることができる「J-REIT」という投資方法もあります。
こちらは、小口で資金を募集するので、リスクをおさえつつなおかつ投資の勉強にもなるので、初心者にもおすすめです。
資産運用の勉強まとめ
ここまで、資産運用の勉強についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
資産運用は、基本的に知識があればあるほど、より有利に行うことができます。
特に、分散投資や長期投資、リスク管理などについては、本やセミナーなどを利用して、しっかりその基礎をおさえておくようにしましょう。
一方で、実践となるとどうしても感情に左右されてしまいがちなので、まずは少額の投資からはじめて何度も経験し、慣れていくこともまた勉強のひとつといえます。
投資サービスによっては、WealthNaviやクラウドバンクのように、ほとんど知識がなくても高い確率で利益を出せるものもあるので、初心者のうちはうまく利用しながら、少しずつ資産運用について学んでいってみてください。
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